藤井二冠2020/10/27 20:56

先日の順位戦では見事な勝ちを引き寄せて、強さを発揮した藤井二冠でしたが、未放送の(しかし結果はその後も2勝しているようですが)勝敗を除くと、やれ豊島竜王に6連敗、だの王将戦で「まさかの」3連敗だの大袈裟に騒いでいるようですが、私は全然心配していません。
スランプ?
まさか。勝率8割の藤井二冠だって、負けることもある、ただそれだけです。何の心配も要りません。

ただ、二冠はやはり持ち時間が長ければ長いほど力が発揮できるので、2日制のタイトル戦など、負け越す気が全くしない驚異的な強さです。
そして、時間の長い将棋で勝つ人が、一番強い人だというのは、おそらくプロ棋士は皆さんそう考えておられるのでは、と思います。

こんな初級者の私でも何となく分かるのですが、タイトル戦は明らかに「勝ちに行っていた」と思います。しかし、それ以外の棋戦では、今迄通り、「勝ちに行く」のではなく力をつけるために、惜しみなく時間を使ってある意味で自分を鍛えているモードなのだと感じます。
それは、普段通り、相手の得意戦法に対し、決して逃げないでがっぷり組み合う姿勢からも分かります。

藤井二冠の相手の棋士は、いつも相当な時間をかけて研究し抜いた作戦をぶつけてきます。藤井二冠とてまだ18歳。相手とは圧倒的な勉強時間と経験の差があります。
それでも8割勝ってきたという事実は何を物語るでしょうか?

タイトルを二つも取れたのはまぐれではありません。
今後いくらAIが進化しようとも、将棋を指すのは生身の人間です。
幼い時から全身全霊をかけて磨いてきた才能は、燦然と輝いています。

決して逃げないで自分を鍛えていく藤井二冠の姿は本当に素晴らしいですね。
これから高校を卒業し、将棋に充分な時間が取れる環境になれば、自ずと結果はついてくるはずです。
ネットやタブロイド紙の見出しに心を乱される方がいるかもしれませんが、無視すれば良いのです。何も分かっていない人が面白おかしく書き立てているだけですから。

本物は、時間が証明してくれます。
今はご本人が言うように「修行中」なのです。敢えて危険の中に飛び込んでいるのですから、負けることかあってもその方が自然でしょう。

来年、いや、多分半年後にはまた輝かしい記録が生まれるはずです。

みなさん感覚が麻痺していませんか?
もう二冠ですよ!
こんなに強敵と戦っているのに勝率8割近いのですよ!
順位戦は34勝1敗の勝率0.971ですよ!
朝日杯も2勝ですよ!

もう充分すぎる結果です。
相手は10歳以上も年上の、いま最盛期のトップ棋士ですよ。
その中ですでに4強と言われているのです。

結果に一喜一憂せず、少し長い目で見守りましょう。
藤井聡太二冠は、本物の希代の天才なのですから。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://flora.asablo.jp/blog/2020/10/27/9310352/tb