トッカータ2025/10/01 22:43

 私のピアノの恩師と言える方は3人いらっしゃるのですが、中1から高3まで習った静岡のO先生、次に東京に戻ってからのA先生、音大在学中に師事したY先生です。
 お三方とも勿論芸大卒業で、且つ演奏活動もなさっているのですが、A先生が他のお二人より3歳くらい?年上です。
 私のピアノの本当の意味の基礎を作ってくださったのがO先生、その後は生涯の恩師と仰ぐA先生、このお二人無くして私のピアノ人生は有り得なかったのです。
 A先生は数年前に故人となられましたが、O先生はご健在で、時々連絡をとっているのですが、先日のお手紙で、演奏会でラベルの「クープランの墓」から、プレリュードとトッカータを弾かれたとのこと。
事前に知っていたら是非伺いたかった!のですが、この曲が「貴女に合っていると思うから弾いてみたら?」とお手紙にありました。

 今は本当に便利な時代で、検索すればたちまち動画が見られます。
難しそうですが、素敵な曲なので楽譜を買って練習を始めました。
 冒頭から「え?!」となってしまいました。

よくあることとは言え、音域が広すぎて、指が届かない!
自分が名ピアニストの作曲家は、自分の手の大きさに合わせて書いているので、元々体格が違いすぎて、手のサイズも特大です。

テンポがそこそこならば何とかなります(超絶技巧の持ち主ながら手は我々並のアシュケナージの演奏などでも確認できます)が、トッカータのようなとても速いパッセージでは・・・。
 譜読みもそれなりに大変(老眼のため)、まずもって指遣いの確定と工夫に相当な時間が必要です。
これだけしっかり取り組むのも何十年?ぶり?でしょうか。

 どっぷりぬるま湯の生活が祟って苦戦しています。
とは言え、時間をかければそれなりには弾けそうな感触があります。

 で、曲の背景や色々ある版を検討してペルルミュテール(の弟子の方)の校訂版を買いました。
今更ながら、トッカータがラベル(のみならず全ピアノ曲で)の最難曲!と知って驚いていますが、さもありなん、という感じです。

 毒を食らわば皿まで、という訳で、ガスパールもトライしてみたくなりました。(^^;

しかし、これを80代でお弾きになったとは! 
正真正銘のプロは違いますね。

さて、私のトッカータが仕上がるのはいつのことでしょうか。(^_^*)